ついに戻ってきたムルティプラの話

修理完了の連絡を受け、ムルティプラを引き取りに行くべく、3か月ぶりにS店に足を運んだ。

お店の前まで来ると、ずらりとならぶアルファロメオの列が見えてきたが、私の視線はその先で、場違いなふうに頭を出して待っている、ムルティプラの姿をしっかりと捉えていた。

心の中で、一度は無かったことにしていたくせに、やっぱり姿を見ると、なつかしさがこみあげてくるものである。

お店の中に入ると、整備担当の方がやってきて、開口一番

「やれることは、やりまして、一応正常には動いています」

もうその言葉を聞いただけで、ほっと安堵の気持ちがわいてきた。

今回の整備内容は、主に以下である。

  • 1年点検
  • エンジン&ミッションオイル交換
  • クランク角センサー交換→エンスト問題解消
  • サーモスタット&水温センサー交換
  • スピードセンサー交換→メーター正常作動
  • クラッチマスターシリンダー交換
  • マフラー穴埋め
  • O2センサーは交換は、異常なかったので今回見送り。

これだけやって、整備代金は約17万円。

お店の説明によると、クラッチマスターシリンダーを交換するのに、
フロントメンバーを脱着したので、そこでだいぶ工賃がかかってしまったという。

前回に続き、またまた出費はかさんでしまったが、元気に戻ってきたのだから、これからはたくさん乗ってやろう。

 

とはいえ運転席に座ってエンジンをかけると、3か月前に味わっていた緊張感に、ふたたび締め付けられるような感覚にとらわれる。

無理もない。最後に乗っていたときは、減速するたびにエンストしていたのだから、その恐怖心はすぐに取り払われるものではない。

最初はおそるおそる減速して・・・それを何度も何度も繰り返し・・・減速してもエンストしないことに、だんだんと慣れてくると・・・しだいに緊張感がやわらいでいった。

普通に動く!

この当たり前のようなことが、なんとまあ、ありがたいことだろうか。