ムルティプラの天国と地獄の話(2)

外出先でアイドリング不調におそわれたムルティプラ

レッカー先をどうしようかと悩んでいたのだが、S店に預かってもらえるとなると、話が変わってくる。

ただ、すぐに入庫するのは難しいと思うので、このまま親戚の家に置いておくよりも、なんとか自宅の駐車場まで戻ってから、レッカーしてもらった方が良い。

 

折り返しの電話を待つ間、

「さあ、奇跡よ起きろ。もう一度アイドリングしてくれ」

とエンジンをかけてみたのだが、そんなことで、アイドリングするほど甘くはなかった。

と、そのとき、一緒にこの状況を見てくれていた、クルマに詳しい親族が

「エアコン付けてみたらどうですか?」

というので、エアコンをONにしてエンジンをかけると、なんと、アイドリングするではないか。

「エアコン付けると、アイドリング上がりますからね」

と親族。ナイスアドバイス!これで家に帰れるかもしれない。

しかし、これまたそんなに甘くはない。

テスト走行で、付近を10分ほど走ってみたのだが、やっぱり停止間際の減速で、エンストしてしまう。

 

過去のエンスト問題の時のように、停止寸前でアクセルを吹かしながらブレーキすれば乗り切れるかもしれない。

でも、子どもを乗せて帰るのだから、万一のことを考えると、そんなリスクのある状態で帰るのも心配である。

そんなことを迷っているうちに、S店から折り返しの電話が来た。

 

「今日もってきてもらっても大丈夫です。ただ、いま入庫がいっぱいなので、いつ見られるというお約束はできないですが」

これで決まった。リスクをしょって帰るより、修理はいつになってもいいから、さっさとレッカーで預けてしまおう。

 

あまりにあわただしくて、写真を撮る暇もなかったのだが、ムルティプラはレッカーされていき、我々はタクシーで自宅まで変えることになったのである。

タクシー代は保険会社から出してもらえるので良かったのであるが、ムルティプラは、またしばらく入院生活であろう。

原因は燃料ポンプか、はたまたECUか、、診断を待ってみないとわからないが、修理しても修理しても、懲りずに不具合を連発する、こんな状態で、今後も維持していけるだろうか、、と、気持ちが萎えてしまうできごとであった。