エグザンティアのリアゲートボタンの話

「これってどうやってトランク開けるんですか?」

というのは、エグザンティアに誰かを乗せて、荷物を積もうとするときに、お決まりの質問である。

まさか、ナンバープレートの横にある黒い丸が、リアゲートを開けるボタンになっているなんて、誰も想像できないだろう。

「黒いボタンを押すんですよ」

と教えてあげるのだが、そのボタンが最近どうも固くなっており、押し込むのにもなかなか力が必要で、初めての人などは、これがほんとにボタンなのかと戸惑いながら、開けるのである。

 

でもその押しづらさにも、いつの間にか慣れてきたと思っていたら、とうとう押したっきり戻らなくなってしまった。

 

このボタンは押すとロックが解除される仕組みなのだから、押したままになっているということは、当然ロックはかからない。リアゲートを閉めても、パカパカと浮き上がってくる始末である。

これでは安心して走ることもできない。

 

押したまま戻ってこないのなら、裏側から押し返してやれば元に戻るだろうと思って、反対側を見ると、ちょうどパネルがネジで留まっている。

 

これを外すと、ボタンの裏側に手が届いたので、えいやと押し込むと、ボタンは元の位置に戻っていった。

 

しかしこれではボタンの動きが鈍いままなので、またすぐに戻ってこなくなるだろう。

だから、ボタンの隙間にシリコンスプレーを拭いて、何度か押したり戻したりしていると、今度は驚くほどにスムーズにボタンが戻ってくるようになった。

これが本来のボタンの感触なのか、、、と感動してしまう。

これなら初めてこのボタンを押す人でも、もう戸惑うことなくスムーズに開けることができるだろう。