S店からは、8月は何の連絡も来なかった。
ムルティプラのメーターなんて、オークションを見ても5件くらいは出品されているのだから、部品の手配はすぐできるはずである。きっと8月はお盆休みもあって、お店も忙しいのだろう。
それに、こちらとしても8月は色々と出費がかさんでしまい、修理代を払えるほど財布の余裕がなくなってしまったので、連絡が来ないのをこれ幸いとばかりに、しばらく放置していた。
ところが、9月に入っても、いっこうに連絡が来る気配がなかった。
もうメーターの交換だけなら、オークションで取り寄せて、自分でもできそうだな。。。なんて思いながら待っていたのだが、色々メーターの故障について調べていると、気になる情報に突き当たった。
スピードメーターが動かない原因として、メーター本体とスピードセンサーがあるらしいのだが、スピードセンサ-が故障すると、パワステが軽くなるというのである。
そう、最近気が付いたのだが、パワステが異常に軽いのである。運転していても、スイスイどころか、フニャフニャで、なんら手ごたえがない。
なんかおかしいなあと、薄々感じていたのであるが、原因はスピードセンサーにあるのではないだろうか。とすると、メーターの針が動かない原因は、スピードセンサーに違いない。
そんなことを考えていると、9月の中旬になって、ようやくお店から連絡が来たのである。
「スピードメーターの件ですが、どうやら、メーターではなくスピードセンサーがダメになっているみたいで、センサーを取り寄せています」
やはり!原因はそっちだった。
「それからですね。何度か試運転していて、クラッチに少し違和感があるので、調べてみたところ、マスターシリンダーから、オイルが漏れていまして。。。ここの部品を取り寄せるのに時間がかかっているので、もう少しお待ちください」
なんと、新たな問題まで見つけてもらっていたとは。ありがたい話である。
それにオイル漏れと聞いて、少し思い当たるフシがあった。
実は6月末に、S店に持っていくのに車を走らせていたところ、急に「Brake Fluid Low」みたいな警告メッセージが出たのである。
イタリア車では、ブレーキフルードとクラッチフルードが共用という情報を耳にしたことがあるので、この警告メッセージの原因は、マスターシリンダーからのオイル漏れだったのかもしれない。
クラッチの違和感なんて、自分では全く感じなかったので、やっぱりプロは違うなあと感心しながらも、クラッチマスターシリンダーなんて、国内に在庫あるんだろうか。。。と思って待っていると、それから一週間ほどして、とうとう整備完了の連絡が来たのであった。