ウェルカムバック・エグザンティアの話

レッカーされていったエグザンティアを見送ってから3週間後、甘木さんのお店から、無事に修理と車検が完了したとの連絡が来た。

「いろいろと手を加えたので、それなりにかかっちゃったけど、、」

と電話口での甘木さん。

「それなりにかかった」とは、いったいどれくらいだろうか。

車検の整備代で高いと感じるのは20万円くらいだろう。

でもそれは普通に高いくらいの感覚だろうから、わざわざ「それなりに」なんて、心の準備をするための言葉をかけるほどのことではない。

そうなると、きっと30万近くになっているにちがいない。

 

そう心の準備を済ませ、いざクルマを引き取りに向かった。

甘木さんのお店から、細君の実家までは5分ほどの距離にあるので、修理が済むと、いつも車を回送してくれる。

これだとお店の営業時間に引き取りに行く必要がないので、とても助かっている。

 

明細書はいつもダッシュボードに入れておいてくれるので、まずは中身を確認。

と、、30万どころか、もう40万に届く額になっていた。。。

せっかくの心の準備もまったく役に立たず、ただただ苦笑いするしかなかった。。

 

しかし、今回は車検も同時に受けている。車検に伴う整備や諸費用がかかっての額であり、それを抜かせば30万円近くで、予想通りじゃないか。。

自分自身に無理やり言い聞かせて気を取り直し、ハンドルを握って自宅まで戻ることに。

 

と、今度は走り出した瞬間から、顔がにやけてきて、一人笑いが止まらなくなった。

これはすごい!整備に出す前とは乗り心地が別物だ。

しっとり、やわらかで、すーっと進んでいく。

これこそが、ホンモノのエグザンティアの乗り味だったことを思い出した。

 

今回レッカーの原因となったのは、ブレーキコントロールバルブからのLHM漏れ。

ここがダメになると、室内にオイルが漏れてくるので、フロアマットまで清掃が必要になってくるらしい。

どおりでいくら下を見ても、オイルが垂れてこなかったわけである。

 

このブレーキコントロールバルブ修理のほか

  • 以前からあったハイポンプからのオイル漏れ→中古品に交換して修理
  • ハンドルを切ったときの異音→パワーシリンダーブッシュ交換
  • オートマのミッションオイル交換

などなど、本当にいろいろと手を加えてもらい、エグザンティアは本来の走りを取り戻したのである。

 

たしかに「それなりにはかかってしまった」けれど、、、

これだけの乗り味を体験できるのであれば、

それは仕方がない。別で節約しようと思うことにしたのである。