お店に伺ったのは、平日の午前中だったので、到着するとすぐに作業をしてくれる。
このムルティプラのほかには、ハイエースが1台と、一番奥に以前見たDSが入庫していた。
お店には4人ほどのメカニックがいて、皆さんとても親切に挨拶をしてくれる。
「どうもアイドリングが不安定で、とくにエアコンがONの時には500回転くらいまで下がってしまうのと、冷間時のエンジンのかかりが悪いので、まずはバッテリーとプラグを交換してみようと思いまして・・・」
と今回の交換の目的を説明すると、
「アイドリングは、バッテリー以外にもアイドルコントロールバルブなどの要因もありますね」
と親切にその場所を指さして教えてくれる。
「作業中はこちらの椅子でお待ちいただくか、隣のガソリンスタンドのドトールでお待ちいただいても、お呼びしますので」
と言われたので、間近で作業が見られる隣の椅子に座って待たせてもらった。
バッテリーとプラグの交換なので、それほど特別な作業ではなく、あっという間に終わってしまう。
それはもちろん予想通りだった。そして事前に電話で見積もりも聞いていたので、費用も予想通りであった。
バッテリー代:20000円
バッテリー交換工賃:5000円
プラグ:2000円×4本=8000円
プラグ交換工賃:5000円
合計:38000円
電話で見積もりを聞いた時から、工賃が高いと思っていた。相場に関してはよくわからないが、バッテリー交換が5000円もするとは。やはり輸入車価格だからだろうか。
しかし、今回の目的は、ただの部品交換ではなく、今後お世話になるお店を探すことである。このお店がとても信頼できるショップだとわかれば、多少の出費くらいは我慢できよう。
まずはバッテリー交換である。事前にバッテリーを見ていて気になっていたのが、ターミナルがとても汚れていて、布のカスのようなものが付いていることであった。
5000円も工賃を取るのだから、きっとターミナルも軽く清掃してくれるはずだ。。。
そう期待して見ていたものの、まったくターミナルには目もくれずに、布切れみたいなものも、そのままにして付けていた。
私は控えめに聞いてみた。
「あの、ターミナルの状態って大丈夫ですかね・・・」
「はい、輸入車の場合はバッテリーの液で腐食することもないので、まだまだ大丈夫です」
と元気な返事がかえってくる。汚れについては、まったく頓着していないので、これくらいは普通なのだろうか。。。
次はプラグである。
プラグで気になっていたのは、前回交換からの期間、そしてプラグコードの劣化具合である。
とくにプラグコードは先端がボロボロになっている事例をネットで見ていたので、現状がどういう状態なのか知りたかった。
しかし、バッテリー交換の状況からして、この人たちにはあまり期待できない。
信用できるのは自分の目ばかりと、集中して交換作業を見守った。
幸いにして、抜いたコード先端にはどれも劣化は見られなかった。
しかし、交換したプラグは、すぐに奥に持っていかれてしまったので、戻ってくるなり、また控えめに聞いてみた。
「あの、入っていたプラグって、どんな状態でしたかね?」
すると、また元気に奥からプラグを持ってきてくれて
「長寿命タイプのイリジウムが入っていましたから、一回は交換しているみたいですね。先端の状態は、4割くらいですね」
とこちらから質問したことには、親切に教えてくれた。
とても親切で感じの良いお店だったのだが、今後信頼関係を構築できそうな感じはしなかったというのが今回の調査結果である。
今後お世話になるお店探しは、もう少し継続しなければならない。
そして肝心の交換後のクルマの状況であるが、すこぶる好転した。
アイドリングは静かになり、エアコンをつけていても安定している。
そして、しばらく走らせても、デジタル水温計が5を示すことが無くなったのである。
ただし、冷間時の始動が悪いのは改善していないので、これはまた別の要因なのであろう。