プジョー308SWから乗り換える話

私のクルマは2008年式のプジョー308SWである。

2013年に5年落ちでディーラーの認定中古車として購入してから約6年間乗っていたが、エアコンの調子が悪くなり、コンプレッサー交換に20万円かかると言われてしまい、11月の車検の前に乗り換えることに決めた。

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 いわゆる初期型の4速モデルで、世間一般には毛嫌いされているAL4が搭載されている。

しかしながら私個人の感想としては、運転していてシフトショックなど感じたことはまったくなく、1.6リッターのダウンサイジングターボとの相性も、アイシン製6速よりもマッチしていると思う。

購入当時にディーラーで2013年式の新車を試乗させてもらったのだが、営業マンが絶賛するほど猫足には思えない固い足回り、日本車を思わせるスムーズなギアチェンジ、モデルチェンジ後に端正になったフロントマスクのデザインなどがどうも物足りなかった。そんなときに、駐車場の隅に置かれていたこのクルマが目に留まり、アクセルを踏んだ分だけ走り、ブレーキを踏んだ分だけ停まる、じゃじゃ馬ならしのような運転感覚を味わえる旧モデルをあえて選んだのであった。

走りでは申し分のなかったクルマであったが、6年間付き合ってみて、どうしても愛着がもてなかった。1年間の保証期間が終わった後に、とつぜん後部座席のシートベルトアラームの誤作動が発生し、運転中に「ピロッピー」と五月蠅くてかなわなかったのである。

ディーラーに相談しても

「たまにあるんですよね。対策は難しいので、誰も乗っていなくても常にシートベルトを着けておくようにお願いしています」

とそっけない対応で、しばらくはシートベルトの金具部分だけを購入してしのいでいた。

しかし、そのうちにシートベルトを着けていても、ひたすらに「ピロッピー」と鳴いてくるので、またもやディーラーに相談したところ

「そのようなケースは聞いたことがないですね。着けっぱなしでもダメですか?」

購入後に一度も整備には訪れていないとはいえ、なんて冷たい対応なんだろう。この時点で、私はこのクルマと長くは付き合うことはないだろうと心に決めた。

結局シートベルト警告音問題は、海外のYoutubeに対策がアップされているのを発見し、自力で後部座席を取っ払って、カーペットの下に横置きされているセンサーのコネクタを外して、ようやく永遠に消し去ることができた。

その後2年ほどは、あの音に悩まされることなく運転できていたのだが、すでに私の心には、この車を運転していて心から楽しいと思うことができなくなっており、ちょうどエアコンが壊れたことを機に乗り換えることに決めたのである。