部品の手配を忘れられてしまい、なかなか前に進めない我が不幸なムルティプラであるが、これくらいで挫けてはいけない。
むしろ部品なんて自分で手配したほうが、安く済むかもしれないと、プラスに考えることにする。
「クラッチ交換ですので、クラッチキットがあれば良いでしょうか?」
と電話でお店の人に質問すると
「そうですね。あと、レリーズフォークもあったほうが良いかもしれません。クラッチを開けてみてダメになっているケースも多いので」
レリーズフォークと言われても、まったくピンと来ない。まあ、あとで調べることにして、話を続けた。
「あとは、ドライブシャフトブーツですが、助手席のイン側だけあれば良いですかね?」
「せっかくなんで全部交換したほうがいいんじゃないですかね。交換履歴もわからないですし」
本当に4つすべてを交換すべきなのかはわからないが、それはお店の人だって同じ気持ちだろう。そもそもリフトで上げて確認したわけじゃないので、他の部分は大丈夫という保証はない。
クラッチを交換するなら、ドライブシャフトブーツは、1つも4つも同じ手間なのかもしれないし、ここは4つやってしまおう。
クラッチキットとドライブシャフトブーツは、すぐに見つかり、注文した翌日には発送されて届いてしまった。
クラッチキットは注文時はValeoと書いてあったが、届いたのはSACHSだった。
海外の口コミなどを見ても、どちらも品質は変わらないらしいので、まあいいだろう。
ドライブシャフトブーツは左右の内側外側で計4つ。
ついでにオイルフィルターも注文する。
問題はレリーズフォークである。そもそも初めて聞いたので、いったいどんな部品なのかを調べるところから始めたのだが、ムルティプラのレリーズフォーク交換が紹介されているページが非常に少ない。
本当に交換が必要なのか、怪しいところであるが、交換しているお店のブログを読むと、「部品が手に入ったのは奇跡」とか「絶対に交換したいところ」などと書いてある。
ということは、単に国内で部品が欠品しているだけで、交換したくても交換できないものなのかもしれない。
たしかに調べてみても、クラッチキットのようには、すぐに見つからないので、e-bayを覗いてみる。
e-bayはボンネットダンパーの時、役に立たない品物が送られてきたので、あまり良い思い出がないのだが、慎重にパーツナンバーを調べて、なんとなく適合しそうなものを発注してみる。
待つこと3週間ほどで部品が到着。先に読んだブログでは、レリーズフォークと一緒にガイドスリーブというのも交換していたので、これもついでに注文してみた。
それぞれ4500円くらいと、そこそこ値段はしたのだが、本当に正しい部品を注文できた自信はない。むしろ不安でいっぱいである。ベストは尽くしたので、あとは運を天に任せるのみ。
部品はそろったとお店に連絡し、ようやく入庫の予約を取ることができたのであった。